セドリと転売の違いは?
意味は同じ
セドリ、転売などと聞くと何とも胡散臭い、そんな印象を持たれる方も多いはず。そもそもセドリとは、転売とはそんな疑問の数々をこの記事では丁寧に解説していきます。
転売ヤー、セドラーなる言葉が一世を風靡したのはやはり2020年のコロナ禍の中、超品薄のマスクや消毒液を高額で売り捌く曲者どもが出現したときではないでしょうか?
政府も即座に反応、2020年3月にはマスクの転売は禁止され、罰則、罰金の法律が設けられました(8月29日には解除、 政府は「供給量が一定程度改善した」としている)。
チケット不正転売禁止法(Tpic参照)に続き、行政が転売に介入した実質2例目となった瞬間でもありました。
Topic
「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」(略称チケット不正転売禁止法)が平成30年12月14日に平成30年法律第103号として公布され,令和元年6月14日から施行された。
セドリも転売もそもそも意味は一緒です。
たとえばブックオフで100円の本を買ってきて、ヤフオクで200円で売って差益を得る、セドリであり、転売です。
元々セドリは古本業界の専門用語でした。古本業者型の古本屋から「背表紙」を見て購入し、上回る価格をつけて店に並べるといったことが語源と言われています
セドリについての詳しい解説はこちらを読んでみてください。「セドリ、転売で儲ける究極の方法 その1」
セドリは違法?
個人の範囲なら問題なし
セドリも転売も方法を間違えると違法になりますので注意が必要です。
個人でいらなくなった服、読まなくなった本など(もちろん違法性のない品物)を、ヤフオク、メルカリなどといったネットオークションやAmazonなどのECサイトで転売する、これならば何ら許可を必要とはしません。
しかしながら、あらかじめ転売を目的として仕入れ、継続的に品物を販売する行為を行うには警察署が発行する許可、「古物商」の資格が必要となります(新品の商品のみを取り扱うなら許可は不要)。
その他、扱う商品によっては、酒類小売業免許や、医薬品店舗販売業許可といった資格(許可)が必要になることもあります。
つまるところ、収益を得ることを目的に、中古品を仕入れて販売するためには資格が必要であり、あくまでも個人で手持ちの品物を販売するだけであれば許可は不要、違法ではないといったことになります。
古物商の申請と許可の取り方
資格を取る方法
古物商という名前少々古めかしいですね。
これだけデジタル全盛の時代ですからもう少し気の利いた名前に変えてもいいような気がします。
古物商の資格を取る方法は実のところいたって簡単です。
犯罪歴(執行後5年未満)の方、破産手続き者などでなければ、通常は警視庁のHPから必要書類をダウンロードし、管轄の警察署へ出向けばすみやかに発行されます。
ただ、許可証の発行までには通常一、二か月程度を要しますので、特に店舗などを構え本格的な商売を始められるのであればまずは資格を申請することが必要です。
店舗を開いたのに資格がありませんといった状態にならないようにしてください。
許可受諾後の義務
許可を受け、事業を開始した後は台帳の作成などが義務付けられます。この台帳も警視庁HPにひな形がありますのでダウンロードして使いましょう。
これは私が担当の警察官から直々に言われたことですが、記載ミスや、記載漏れ、記載方法の誤りなどがあってもお咎めは受けませんが、「台帳がない」ははっきりと処罰を受けますので注意してくださいとのことでした。
また、古物商の証である標識を店舗などの見える場所に張り出す必要があります。
古物商許可は13の品目に分かれていますが、申請した品目に応じて「書籍商」「機械工作商」などと記載された標識(プレート)を、営業所の見える場所に掲示しなければなりません。
これは資格取得後に警察署の方から地元で販売している店を教えてくれます。ただ、正確な値段は忘れましたが、意外と高かった記憶があります。少々バーターっぽいですね(笑)。後で気づきましたが、普通にネットで安く売ってます。
それから、管轄の警察署において年に一回程度の講習会が実施されています。
出席しなくても罰則などはないようですが、法律の改正や、情報交換、様々な事案を知る上でも定期的に出席されることをお勧めします。
なぜ警察署の管轄?
そもそも転売の商売をやるだけなのに、なぜ警察署の管轄なのか?
それは、盗品、犯罪に対する対策でもあるからです。
単にセドリを行うだけなら問題ないでしょうが、店舗を構えての質店、リサイクル店などの古物店は窃盗犯にとっては正に換金所と化します。
こういった犯罪を未然に防ぐための水際対策、最前線であるのが古物商といえます。警察との連携を密にする必要があるため、先に述べた講習会などでは、具体的に怪しい売り手の見分け方のような講習も行われます。
また未成年者から物を買い取るような場合には定められた手順、買い取ってはいけない品物などの決まりがありますので注意が必要です。
ヤフオクとメルカリの違いは何?
利用する年代層に差
さて、セドリ、転売といったらネットオークション、メルカリ、ヤフオクといった名前が真っ先に上がってくると思います。
それではこの両者は何が違うのでしょうか?
もちろんやっていることは両社ともほぼ同じです。
誰でもが参加できる商品の販売所であり、利用者から販売手数料を取ることで成り立っているECサイトです。
ただその背景には大きな違いがあります。
ヤフオクのスタートは1999年のまだ携帯電話さえ一般には普及していなかった時代です。一方、メルカリは2013年のスタート、まさにスマホの申し子としての誕生となります。
これだけもお気づきだと思いますが、この両雄利用する年代層に圧倒的な差があります。
ざっくりと言ってしまえば、ヤフオクはパソコン世代の1970年代以前生まれのミドル、シニアが中心、メルカリは若者や女性を中心とした新しいスマホ世代が中心となります。
この棲み分けを理解していれば、おのずとどちらを利用して商品を販売した方が有利なのかが見えてくるはずです。
確定申告は必ずしましょう
確定申告はいくらから必要?
目安として20万円を超えるセドリ、転売の収入があった場合にはその年の確定申告が必要です。
細かな税法はきちんと調べる必要がありますが、自身の働き方、サラリーマンなのか、専業主婦なのかによっても確定申告の内容が変わってきます。
これは不動産収入であれ、株での利益であれ、セドリでの利益であれ一緒です。
ただ、あくまでの収入(純利益)の額であって、売り上げの全額(粗利)という意味ではありません。
仕入れ値や、認められる経費を差し引いた額が基準となりますので、そういった意味でも帳簿付けなどは重要な作業となります。
いつかはばれます
申告などしなくてもばれないだろう?
そんな悪魔のささやきが聞こえてきませんか?
でもばれます。
現代のネットワーク情報社会、マイナンバーを筆頭にあなたの取引は細かく紐付され、データとして残っています。
税務署に抜き打ちで玄関のドアを叩かれる前に、正しい申告、国民の義務である納税はきちんと済ませましょう。
ちなみにですが、筆者は国税の税務調査を受けた経験があります。
創業して7年目の事でした。
ある日突然税理士さんからせっぱつまった電話です。
「社長!税務署からか査察の要請が入りました」
驚きました。
年商3,000万円程度の会社です。何を調べることがあるのかと?
ただ、もちろん何ら疚しいところはありません。
会社のお金の動きはすべて包み隠さず税理士さんに報告しています。
もちろん結果はおとがめなし、スムーズに査察は終了しました。
ただ後に知った話なのですが、簡単に言えば芋ずるの根繋がりでの調査だったようです。
数年前に売ったある高額商品から辿ってわが社にたどり着いたといった様子で、おそらく販売した先が何かやらかした、ということらしいと分かりました。
副業としてのセドリのすすめ
アプリを利用する
最近では副業アプリなるものも登場しているらしいですね。
ネット上に出品されている品物の価格差をいち早くサーチして情報を表示するといった機能のようです。
これからはセドリも自動化されていくのでしょうか?
副業などで手軽にセドリ、転売を始めたい方には時間や、労力が大幅に縮小されたいへん良い方法だと感じます。
実際副業でのセドリは実にお勧めです。
ヤフオク、アマゾン、メルカリなどで自分の好きな分野、得意な分野の品物をチェックして価格差を調べてみましょう。
まだまだ十分に利益を確保できる商品が隠れていたりします。
本格的に商売に乗り出したいのであれば、まずは私のブログを最初から読んでいってください。究極のノウハウを公開しています。
モラルが大切
セドリ、転売などといえば、セドラー、転売ヤーなどといった言葉で揶揄されるように今一つ世の中の印象はよくありません。
不足しているマスク、消毒液などに高値を付け、足元を見るように売り捌くのはやはり問題でしょう。生命の危機に加担するような取引は絶対に行うべきではありません。
儲けを出すことが目的です。でも人と人との繋がりを無視して、モラルが欠如してしまってはそれはもはやまともな仕事とは言えません。
過激にならず、過度な儲けを求めず、粛々と仕入れ、売買を行い、売り手に喜ばれる商売として取り組んでいきたいものです。
まとめ
- あくまでも個人でなら資格は必要ないが、商売として品物を仕入れるなら許可が必要
- 古物商の免許は警察署で取得できるが、様々な義務が発生する
- 人の弱みに付け込むようなモラルのないセドリはやめましょう
最後までお読みいただきありがとうございました。
カンゾー
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